北海油田(読み)ホッカイユデン(英語表記)Oil fields of the North Sea

デジタル大辞泉 「北海油田」の意味・読み・例文・類語

ほっかい‐ゆでん〔ホクカイ‐〕【北海油田】

北海海底油田。1960年に発見され、イギリスノルウェーなどの周辺諸国が開発

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百科事典マイペディア 「北海油田」の意味・わかりやすい解説

北海油田【ほっかいゆでん】

北海海域の英国デンマーク,ノルウェー,オランダにまたがる油田。なかでも英国産のブレント原油スポット取引スポット市場)が行われ,原油価格指標にもなっている。1959年にオランダのフローニンゲン・ガス田が発見されたのを契機に,その延長部が注目され,1970年ノルウェーのエコフィスク油田に続いて油田やガス田が発見・開発された。
→関連項目イギリスエスビアウスコットランドスタバンゲルノルウェーベルゲンミドルズブラ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北海油田」の意味・わかりやすい解説

北海油田
ほっかいゆでん
Oil fields of the North Sea

イギリスとノルウェーの間にある北海で開発されている油田群。1957年オランダのフローニンゲン・ガス田の発見より北海の探鉱関心が高まり、65年に北海南部のイギリス沖合いに、最初の発見であるウェスト・ソール・ガス田が発見された。1958年から65年ごろにかけて北海周辺各国の境界線が確立し、探査開発は活発化し、油田開発地域は北に延びていった。69年に巨大なエコフィスク油田が、71年に大規模なフリッグ・ガス田が発見された。このほかにも多くの油田やガス田が発見・開発されており、北緯62度付近でもガス田が発見された。

[田中正三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北海油田」の意味・わかりやすい解説

北海油田
ほっかいゆでん
North Sea Oil Field

北海の海底に存在する油田,天然ガス田地帯をいい,イギリスが約半分,ノルウェーが約4分の1の主権地域を占める。推定埋蔵量は 500億バーレル。イギリス領海では 1969年のモントローズ油田の発見を皮切りに 20以上の油田が発見され,75年に生産を開始した。 1980年代には急速な増産をとげた。しかしノルウェーは新規油田開発を抑制する資源保護政策をとっており,埋蔵量も初期に期待されたほど存在せず,しかも水深 200mをこえる海底と気候条件の悪さも重なり,2億tをこえる増産は困難で,天然ガスの開発に期待がかけられている。

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世界大百科事典(旧版)内の北海油田の言及

【イギリス】より

…こうした自然のため不毛地が広く,粗放的牧羊とエンバクの栽培がみられるにすぎない。またヘブリディーズ諸島など周辺島嶼も漁業と牧羊を中心とする過疎地域であったが,北海油田の開発に伴ってシェトランド諸島,オークニー諸島には原油基地が建設され,地域開発が推進されている。(2)中部 南北を断層線で画された低地帯で,スコットランドの政治・経済の中心地をなす。…

【スコットランド】より

…スコットランド炭田と総称される中央低地の炭田は,エア,ファイフ,ロージアンの各炭田に分かれ,産出した一般炭は発電や地元産業に利用される。1960年代後半より開発された北海油田はシェトランド諸島沖の鉱区が最大であり,パイプラインによってシェトランド諸島,オークニー諸島および本土東岸の原油基地と結ばれ,またダンディー,グレーンジマスには精油所が立地する。このように石油を基礎に北東部や島嶼部の地域開発が進められてはいるが,工業の重心は依然として中央低地の大都市にあり,グラスゴーを核とするクライド川流域に鉄鋼,造船などの重工業が,政治・文化中心のエジンバラに製紙,出版業がそれぞれ発達する。…

【北海油・ガス田群】より

…北海における最初の探鉱成果は65年に発見されたウェスト・ソールWest Soleガス田をはじめとするいくつかの構造性ガス田の発見であり,72年までにはパイプライン網の完成によって国内消費者への供給が開始された。1970年にはノルウェー海域で最初の北海油田エコフィスクEkofiskが発見され,その後短期間内にノルウェー,イギリス,デンマークの中間線沿いにいくつかの油田が発見された。次いで71年に北緯61゜以北でブレントBrent油田が発見され,この油田地帯がさらに北方まで延長していることが期待されるようになった。…

※「北海油田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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