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ウィクラム Jörg Wickram

世界大百科事典 第2版の解説

ウィクラム【Jörg Wickram】

1505?‐62?
ドイツの小説家。アルザス地方のコルマールに,有力者私生児として生まれ育った。当地に職匠歌Meistersangを興し受難劇を書くなど徐々に地歩を占めたが,1555年ライン川の対岸ブルクハイム市の書記官となり,代表作《車中笑話集》(1555),《隣人物語》(1556),《金の糸》(1557)を公刊。教育性と娯楽性を加味した平易な散文,出生身分より能力と誠意を重んじる共同体意識などから,近代ドイツ市民小説の祖とみなされる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウィクラム
うぃくらむ
Jrg Wickram
(1505ころ―62以前)

ドイツの作家。有力者の庶子としてコルマル(現フランス領)に生まれる。晩年旧教を嫌いブルクハイムの書記になる。多才多芸、絵や金銀細工もやり、コルマルでは職匠歌人合唱団を組織した。『乗合馬車旅の小話』(1555)は文化史的にも小市民のあふれるばかりの機知を活写し、いまも読まれる小話集である。発展小説『少年鏡』(1554)、恋愛出世物語『胸に秘めた金の糸』(1557)はドイツ・リアリズム散文の出発点と評価される。[村田宇兵衛]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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