ウィーンバルク(英語表記)Ludolf Wienbarg

改訂新版 世界大百科事典 「ウィーンバルク」の意味・わかりやすい解説

ウィーンバルク
Ludolf Wienbarg
生没年:1802-72

ドイツジャーナリスト。筆名Ludolf Vineta。アルトナに生まれる。1833年,キール大学私講師として現代文学に関する集中講義おこない,その時の講義録をもとに,青年ドイツ派に捧げる《美学征伐》を出版(1834)。〈武器としての散文〉を最も重要な文学ジャンルに位置づけたこの書は,彼らの〈文学革命〉運動の理論的支柱となる。たび重なる発禁処分と追放令により,彼は流転をよぎなくされ,ついに精神病に陥りシュレスウィヒで没した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウィーンバルク」の意味・わかりやすい解説

ウィーンバルク
うぃーんばるく
Ludolf Wienbarg
(1802―1872)

ドイツのジャーナリスト。1833年キール大学でドイツ現代文学に関する集中講義を行い、そのときの講義録をもとに、「青年ドイツ派」(「若きドイツ」ともいう)に捧(ささ)げる『美学征伐』を出版(1834)。この書のなかで彼は「武器としての散文」をもっとも重要な文学ジャンルに位置づけ、彼らによる「文学革命」運動の中心的理論家となった。たび重なる発禁処分と追放令により、彼は放浪を余儀なくされ、ついに精神の薄明のうちにシュレスウィヒで没した。

[林 睦實]

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