エンゲルスベリ製鉄所(読み)エンゲルスベリせいてつじょ(英語表記)Engelsberg Ironworks

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スウェーデン中部,ストックホルム北西約 150kmにある製鉄所跡。この地域は鉄の含有率の高い鉄鉱石の産地であったうえ,森林資源が豊富で燃料にも恵まれていたことから,6世紀末にはすでに製鉄技術が広まっていた。 1523年の独立回復後,鉱業の発展を意図した国王グスタフ1世はドイツから鍛治職人を招き,16世紀末には操業を開始した。その後,鉄需要急増の波に乗って,製鉄技術も製鉄所組織・設備も急速に進歩した。 1681年に所有者となったラーション・イッレンヘークが第2,第3の新高炉を増設,続く所有者たちも増産意欲を燃やした。しかし,19世紀半ばにイギリスで開発された新しい製鋼法が各国に普及したことによりエンゲルスベリの製鉄所は衰退の道をたどり,1919年閉鎖に追い込まれた。現在も鋳造設備をはじめ 50あまりの建物は全盛時の姿を保持している。 1993年世界遺産の文化遺産に登録。

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