オオオニバス(大鬼蓮)(読み)オオオニバス(英語表記)Victoria regia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オオオニバス(大鬼蓮)」の意味・わかりやすい解説

オオオニバス(大鬼蓮)
オオオニバス
Victoria regia

スイレン科水草で,アマゾン地方原産。巨大な葉を浮べるので有名である。泥中に根茎があり,長い葉柄で水面に浮ぶ葉は直径 2mにも達し周縁は水面上にそり返って浅い缶のふたをさかさに浮べたようになる。葉の裏面に放射状に葉脈が走り,鋭いとげがある。このとげは萼や果実にもある。花は直径 20cmほどの白または淡紅色でスイレンに似ている。夜間に開花し,芳香がある。この属の植物にはもう1種 V. cruzianaがあり,やはり南アメリカの原産でパラグアイオニバスとも呼ばれるが,オオオニバスほど巨大ではない。

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百科事典マイペディア 「オオオニバス(大鬼蓮)」の意味・わかりやすい解説

オオオニバス(大鬼蓮)【オオオニバス】

アマゾン地方原産のスイレン科の水草。径2mに達する巨大な円形浮葉は,縁が上曲して,たらい形をなす。葉と花の柄,葉裏,萼片には鋭いとげがある。芳香の強い,径30cm内外の花を2日にわたり夜だけ開き,花色は白〜紅に変化する。観賞用に栽培する場合,30℃ぐらいの水温が必要で,実生(みしょう)でふやす。
→関連項目熱帯植物

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