オビガ(読み)おびが

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オビガ」の意味・わかりやすい解説

オビガ
おびが / 帯蛾
[学] Apha aequalis

昆虫綱鱗翅(りんし)目オビガ科に属するガ。はねの開張45ミリメートル内外。前後翅とも丸みをもち、両側を黒褐色で縁どられた黄色線があり、ほぼ一直線に走る。はねの色は雌のほうが薄く、黄色みを帯びる。触角には短い櫛歯(くしば)がある。日本全土(ただし屋久島(やくしま)以北)と中国に分布し、夏に出現して、よく灯火に飛来する。幼虫は全身に赤褐色の毛を密生し、触ると体を激しく左右に振る。スイカズラ科ハコネウツギウグイスカグラなどに寄生し、老熟すると葉間に体毛を混ぜてつくった粗い繭の中で蛹化(ようか)する。

[井上 寛]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android