オルムステッド(その他表記)Frederick Law Olmsted

改訂新版 世界大百科事典 「オルムステッド」の意味・わかりやすい解説

オルムステッド
Frederick Law Olmsted
生没年:1822-1903

アメリカの造園家・地域計画家landscape architectで,近代緑地計画の開拓者。同国の風土に根ざした造園様式をうちたてるとともに,旧来の造園を都市計画の地位に引き上げて,造園家の職域職能確立に大きく貢献した。コネティカット州ハートフォード生れ。最初,工学を学び農場を経営した後,欧米各地を旅行して社会改良運動の台頭に触れる。都市公園建設を社会改良のための総合手段ととらえて全米に〈公園運動〉を起こし,みずからもセントラル・パーク(ニューヨーク,設計1858)やプロスペクト・パーク(ブルックリン,設計1867)など40以上の公園を計画した。そのほか首都ワシントンの改造事業(1874),シカゴ博覧会の敷地計画(1893),広域緑地計画の先駆例となったボストン都市圏公園系統計画(1896発表)をはじめ,国立公園の設立や自然保護運動など幅広い分野で活躍した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オルムステッド」の意味・わかりやすい解説

オルムステッド
Olmsted, Frederic Law

[生]1822.4.26. ハートフォード
[没]1903.8.28. マサチューセッツ,ブルックライン
アメリカの造園家で,ランドスケープデザイナーの先駆的存在。 1842~47年エール大学で工学を学び,初め農業に興味をもったが,旅で訪れたイギリスの風景式庭園に感銘を受け,公園設計を始めた。代表作は設計競技で入選した,ニューヨークのセントラルパーク (1857~62) であるが,ワシントン D.C.の都市計画やスタンフォード大学キャンパス,シカゴのコロンブス世界博覧会 (93) の会場,アメリカ各地の公園など多くの設計を行なった。またヨセミテ渓谷の自然保護を提唱,のちの国立公園運動にさきがける重要な功績を残した。

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