カギバラバチ(読み)かぎばらばち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カギバラバチ」の意味・わかりやすい解説

カギバラバチ
かぎばらばち / 鉤腹蜂

昆虫綱膜翅(まくし)目カギバラバチ科Trigonalidaeに属する寄生バチ総称。種類数は少ないが世界各地に分布する。日本にも数種を産するが、まれである。翅脈相は高等な有剣類に近いが、多数節の触角と2節の転節(脚(あし))をもつ点では原始的な有錐(ゆうすい)類で、系統的には古いものである。雌バチの腹端が鉤状に下に曲がっているのが和名の由来。ある種類は無数の微小卵を草木の葉の縁に産み付ける。これらの卵は、葉を食べるガやハバチ幼虫の体内に取り込まれて孵化(ふか)するが、その体内に寄生性のハチハエの幼虫がいるときに限って、これらに寄生して成育を遂げる。ある種類はスズメバチの幼虫に寄生するものもあり、オーストラリアにはユーカリハバチの幼虫に直接寄生するものもある。

[平嶋義宏]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カギバラバチ」の意味・わかりやすい解説

カギバラバチ
Trigonalidae

膜翅目カギバラバチ科の昆虫の総称。雌の腹端が下方に鉤状に彎曲するのでこの名がある。寄生蜂の一つで,鱗翅目幼虫に寄生するハチやハエに寄生するものと考えられている。体長は 10mm内外で,頭部は幅広く,触角,翅とも細くやや長い。肢部は細く,腹部は丸いとっくり形。キスジセアカカギバラバチ Poecilogonalos fasciataは体長8~11mm,頭部と腹部は黒色胸部は赤褐色,前翅先端は暗色で,腹部の中間節に黄色い帯がある。北海道,本州に分布する。ほかに北海道,本州,四国に分布するマダラカギバラバチ P.magaなど数種が知られている。

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