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カバシラス Kabasilas, Nikolaos ho

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カバシラス
Kabasilas, Nikolaos ho

[生]1320頃.テサロニカ
[没]1390頃
ビザンチンの神秘主義著作家。テサロニカ大主教ニールス・カバシラスの甥。東方教会に論争を呼んだヘシカズムを擁護した。主著は『キリストにおける生について』 Peritēs en Christō zōēs。

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世界大百科事典 第2版の解説

カバシラス【Nikolaos Kabasilas】

1320ころ‐91ころ
ビザンティン後期の神学者。テッサロニケ大主教ネイロス・カバシラスNeilos Kabasilasの甥。生涯を通じて聖職にはつかなかった。静寂主義(ヘシュカスモス)論争においては,修道士の行きすぎた神秘主義を憂慮しながらも,〈非創造の光〉を肉眼で実見しうるという静寂主義派の立場を支持した。主著《聖体礼儀注解》はビザンティン典礼によるミサの解説であるが,深い洞察のゆえに西方にも知られた。【森安 達也】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カバシラス
かばしらす
Nikolaus Kabasilas
(1320ころ―1391ころ)

ビザンティン帝国末期の神秘主義の思想家。没年を1371年とする説もある。テサロニケの富裕の家に生まれ、ヨハネス6世Johannes Cantacuzenus(在位1347~1354)の退位後、テサロニケ大主教に就任した。東方正教会で行われた静寂主義(ヘシカスム)の論争では、アトス山の修道士を擁護したが、彼自身はより穏健な思想をもっていた。主著『キリストにある生活』Perits en Christ Zsは、洗礼、按手(あんしゅ)、聖餐(せいさん)の三秘蹟(ひせき)によりキリストとの霊的結合の可能性を解明した。また、『神的典礼の解釈』Ermneia ts thesias leitourgiasは、ヨーロッパ神秘思想史上の名著である。[田口貞夫]

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