クシェネック(英語表記)Křenek, Ernst

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クシェネック」の意味・わかりやすい解説

クシェネック
Křenek, Ernst

[生]1900.8.23. ウィーン
[没]1991.12.23. カリフォルニア,パームスプリングズ
オーストリアに生れ,アメリカに帰化したユダヤ系作曲家。 1916年以後,F.シュレーカーに作曲を学ぶ。 23~25年マーラーの次女と結婚。 25~27年カッセル国立歌劇場顧問。 27年ジャズ技法を取入れたオペラ『ジョニーは弾きはじめる』の初演が成功。 34年オペラ『カルル5世』が,ナチス圧力で上演拒否にあい,38年渡米。ニューヨークのバッサー・カレッジ,ハムリン大学などで作曲科の教授となった。作風は多様で,後期ロマン派風の初期の作品から新即物主義的な作品へと変化し,さらにジャズの影響も加わり,1920年代末期にはシューベルト風のロマンティックな歌曲集を書いた。 30年代には,12音技法を採用。『新しい音楽について』 (1937) ,12音技法のための『対位法教程』 (40) などのすぐれた著書がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android