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クリミア独立宣言 くりみあどくりつせんげん

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知恵蔵2015の解説

クリミア独立宣言

クリミア自治共和国ウクライナからの独立とロシア連邦への編入を目指すことを表明した宣言。2014年3月11日、自治共和国と南端のセバストポリ特別市の両議会が採択した。16日には自治共和国内でその是非を問う住民投票が行われ、97%という圧倒的多数の賛成票が集まった(投票率は83%)。なお、ウクライナ人が7割以上を占めるウクライナにあって、クリミア自治共和国ロシア系が約6割を占めており、ウクライナ人は2割余り、先住のタタール人は1割程度に過ぎない。同日、住民投票の結果を受け、自治共和国のアクショノフ首相は「クリミアはロシアである」と宣言し、ロシア政府もこれを歓迎。投票から2日後の18日には、同首相とロシア・プーチン大統領がクリミアのロシア編入を認める条約に署名した。
しかし米国やEU諸国は、軍事力を背景としたロシアによる非合法な侵略行為と強く非難。同年2月の「ウクライナ政変」(親ロ派ヤヌコビッチ大統領の追放)で成立したばかりのウクライナ暫定政府も、ロシアの違法な介入であり住民投票は無効として、独立を認めない姿勢を強調した。国連安全保障理事会でも住民投票が実施される前、住民投票を無効とする決議案が検討されたが、ロシアの拒否権発動によって否決されている。国際法は国家間の合意を得ないままの帰属変更を認めていない。しかし、ロシアは民主的な手続きを経ていないウクライナ暫定政権を正式な政府と認めず、またロシア編入はクリミアの民族自決権を尊重した「合法的」なものとして、欧米諸国の非難を退けた。黒海に面するクリミアはロシアにとって海洋軍事の要衝であり、セバストポリ特別市にはロシア黒海艦隊の基地が設けられている。

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2014年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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