日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
クレブス(Norbert Krebs)
くれぶす
Norbert Krebs
(1876―1947)
オーストリアの地理学者。ウィーン大学でペンク、ジュースの指導を受けた。1926年ペンクの後を受けベルリン大学に移り、第二次世界大戦までのドイツ地理学界をリードした。『オーストリアアルプス地誌』(1913)をはじめ、地形学・地理学の多くの著書・論文がある。『東アルプスと現代オーストリア』(1928)などで、アルプスとカルスト、中部ヨーロッパと地中海の地理的対照を中心とした地誌研究を行った。1931年から1932年にはインドを調査し、『前インドとセイロン』(1939)を完成した。没後ラウテンザッハH. Lautensach(1886―1966)が編集した『比較地誌学』(1950)は著名で、ドイツの地誌学の体系化に大きく貢献した。
[市川正巳]
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