クレーム・ド・カシス(読み)クレームドカシス

百科事典マイペディア 「クレーム・ド・カシス」の意味・わかりやすい解説

クレーム・ド・カシス

カシス(黒スグリ)のリキュール。カシスの実を絞ってジュースをとり,中性スピリッツと混ぜる。これに絞りカスを蒸留した液を加える。熟成させたのち濾過(ろか)して砂糖を加え,さらに熟成させて製品にする。1841年にフランスのブルゴーニュ地方ディジョン市のラグート社(その後ルジェ・ラグート社と改名)が創製して発売した。その後各社で作られるようになり,現在ではフランスで最も生産量の多いリキュールとなっている。中でも生産地をディジョンと表示したものは一定の規格にかなったものとして評価が高い。浸漬によって作られるため風味はよいが,酸化しやすいので開栓後は要冷蔵。美しい暗紅色をしていて,食前酒キールをはじめ,カクテルに多く用いられる。なおクレーム・ド・カシスに限っては,1l当りの糖分が400g以上でないとクレーム・ド・カシスと名乗れないことになっている(他は250g以上)。
→関連項目キール

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飲み物がわかる辞典 「クレーム・ド・カシス」の解説

クレーム・ド・カシス【crème de cassis(フランス)】


スピリッツユキノシタ科の落葉低木黒すぐりの実を浸漬したり、果汁や搾りかすを蒸留したエキスをブレンドしたりして風味をつけた後に熟成、加糖してつくる、暗紅色の甘いリキュール。代表的な生産国はフランス。キールやカシスフィズなどのカクテル、洋菓子などに多く用いられる。

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