改訂新版 世界大百科事典 「ケベック会議」の意味・わかりやすい解説
ケベック会議 (ケベックかいぎ)
Quebec Conference
1864年10月10日から27日,連合カナダ植民地のケベックにおいて,イギリス領北アメリカ植民地の統合を討議するために開催された会議。連合カナダ植民地,ニューブランズウィック,ニューファンドランド,ノバ・スコシア,プリンス・エドワード・アイランドの5植民地から33名の代表が集まり,72ヵ条の〈ケベック決議〉を作成した。会議は徹底した秘密会議であったといわれ,その詳細は知られていないが,〈決議〉の内容からみて,J.A.マクドナルドのような中央集権的統合派が少数派であり,G.E.カルティエやオリバー・モーワットのような地方分権的連邦派が勝利を収めたことがわかる。〈ケベック決議〉はニューファンドランド,プリンス・エドワード・アイランドの2植民地では同意を得ることができなかった。
→コンフェデレーション
執筆者:大原 祐子
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