ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゲオルギオス2世」の意味・わかりやすい解説
ゲオルギオス2世
ゲオルギオスにせい
George II
[没]1947.4.1. アテネ
ギリシア国王(在位 1922~24,1935~47)。コンスタンティノス1世の長男。第1次世界大戦中に親ドイツ派とされて王位継承者から除外されたが,1922年9月ニコラオス・プラスティラスによって父王が退位に追いやられたため即位した。しかし反王室感情が高まりをみせ,1923年10月に王党派による反乱が鎮圧されると,同年 12月王妃エリーザベトとともに亡命を余儀なくされた。1924年3月に王制が廃止され共和制となったが,1935年10月に軍の支援を得て議会を掌握した保守系の人民党が王政復古を宣言したため復位。1936年イオニアス・メタクサスが政権を掌握するとそれを支持したが,メタクサスが政党の禁止,議会の解散,憲法上保証された権利の停止を断行するなどしたため,王室は批判にさらされた。1941年4月ドイツがギリシアに侵攻するとロンドンへ亡命。第2次世界大戦後,共和制を求める声が再び高まり王制廃止の危機にさらされたが,連合国の管理下で行なわれた国民投票で復位し,1946年9月ギリシアへ帰国した。
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