ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メタクサス」の意味・わかりやすい解説
メタクサス
Metaxas, Ioannis
[没]1941.1.29. アテネ
ギリシアの軍人,政治家。 1890年士官学校を卒業し,97年ギリシア=トルコ戦争に参加。その後ドイツへ留学し,1903年帰国。バルカン戦争を経て 13~15年参謀長。第1次世界大戦では中立を主張したが,連合国の圧力でコンスタンチヌス国王が退位し,17年6月ギリシアはドイツに宣戦したため 20年に軍を辞する。メタクサスは国王復位後の 21年帰国。 21~22年ギリシア=トルコ戦争でギリシアの敗北後,ベニゼロスの失脚,王の交代など,王党派と共和派の抗争が繰返され,35年に立憲君主制が復活し,36年4月メタクサスは首相に就任,戒厳令を敷いて議会政治の停止,言論の統制,共和派などの弾圧を断行し,独裁政治を行なった。 40年 10月,イタリアのギリシア侵入から連合国側についたが,戦いの途中死亡。
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