コヒーレンス(英語表記)coherence

翻訳|coherence

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電磁波や光には,位相ゆらぎ,不規則性,不確定性など,波としての周期性,きれいさをそこなう要因が常に存在する。この周期性の度合いを表す性質をコヒーレンスと呼ぶ。光学では可干渉性の光をコヒーレント光という。可干渉性の保持はある範囲の時間,空間内にかぎられるので,これをコヒーレンスの時間(長さ),広さという。固体物理学で用いられる場合には前述の意味を広義にとり,一般にある性質が時間的に持続したり,空間的に保持されている状態をコヒーレンスがあるという。

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化学辞典 第2版の解説

可干渉性ともいう.互いに干渉する波の性質のこと.光の場合は,同一光源からでた光が,光路に距離の差があり時間がずれて重なっても干渉する性質で,波が正弦波として持続する時間をコヒーレンス時間といい,コヒーレンス時間に光速度をかけたものをコヒーレンス距離という.コヒーレンス距離の長い光をコヒーレンスのよい光という.ルビーレーザー光のコヒーレンス距離は約100 m であるのに対し,水銀灯の光のコヒーレンス距離は約10 μm 程度である.コヒーレンス距離の長いのがレーザー光の特徴の一つである.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典内のコヒーレンスの言及

【干渉】より

…干渉縞を生じない場合二つの光はインコヒーレントincoherent(不可干渉)であるといい,一方,干渉縞を作るときはコヒーレントcoherent(可干渉)という。また後者の性質をコヒーレンスcoherence(可干渉性,あるいは干渉性)と呼ぶ。光が干渉することは光波の基本性質であるから,すべての光は干渉しなければならないのに,干渉する光とか干渉しない光とかいうのはおかしい。…

※「コヒーレンス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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