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ゆらぎ ゆらぎ fluctuation

翻訳|fluctuation

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ゆらぎ
ゆらぎ
fluctuation

揺動ともいう。確率変数x を多数回測定したとき,その平均値 のまわりに値が変動すること,またはその変動の大きさ。数学的には(x2/2の平均値またはその平方根で変動の大きさを示す。熱雑音など熱運動に伴うゆらぎは特別の条件下では巨視的な大きさにまで成長して観測される(→臨界散乱)。

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百科事典マイペディアの解説

ゆらぎ

揺動とも。一般に平均量からの個々の値のずれ,または平均値の近くで変動する現象全体。たとえば容器内の気体の圧力は,気体分子の容器壁に及ぼす力の平均値を示しているが,気体分子は激しく振動しているので瞬間の圧力を細かに測定すれば,平均の圧力を中心にしてゆらいでいる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆらぎ【fluctuation】

一般に平均量からの個々の値のずれ,または平均値の近くで変動する現象全体をゆらぎという。揺動ともいう。例えば,容器に入っている気体を考えると,その密度は平衡状態では通常どこでもいつも一定とみなされる。気体の性質,例えばボイル=シャルルの法則を議論するにはそれで十分である。しかし,密度とは一小部分に含まれる物質の質量とその体積の比で定義され,気体は多くの分子からできていて,それが激しく運動しているから,同一の温度と圧力の下でも,微小な同体積中にいつも同数の分子が存在するとは限らない

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ゆらぎ
ゆらぎ
fluctuation

物理量が平均値を中心として変動する現象。揺動ともいう。ある体系の物理量を観測する場合、実際の測定値はその平均値で、物理量そのものの値は時々刻々あるいは場所によって変動している。このような変動がゆらぎである。
 たとえば、適当な容器に気体を封入したとして、その圧力を考える。この気体は、微視的にみれば、莫大(ばくだい)な数の分子から構成されている。これらの分子は容器中で乱雑な分子運動を行うが、分子が壁に衝突すると壁により跳ね返され、その際に分子は壁に力を及ぼす。力学の作用・反作用の法則により、逆に壁は気体を押す向きに力を及ぼす。このような力を気体分子全体に対して加え、それを単位面積当りに換算したものが気体の巨視的な圧力である。ところで、壁のある箇所(の灰色の部分)に注目し、そこでの圧力を時間的に追跡したとする。衝突する分子が多かったり、少なかったり、またその速さや方向が不規則なため、圧力は時間の関数として一定ではなくのように平均値Pの周りで変動する。この種の変動がゆらぎである。
 統計力学では、注目する体系の集団(アンサンブル)を考え、そこでの物理量の確率分布を考察する。それらの集団での個々の系での平均からのずれがゆらぎである。アンサンブルでの平均を〈 〉の記号で表すことにすると、物理量Aの平均は〈A〉であり、その分散はσ2=〈(A-〈A〉)2〉である。このときの平均からのずれはσで表される。σ2は系の大きさNに比例する量であるので平均からのずれσは熱力学極限では平均自身に比べて無視できるようになる。また、一般にAに共役な外場aに対する応答

で与えられる。ここで、Tは温度、またkBはボルツマン定数である。このように、ゆらぎ〈A2〉-〈A2と応答dA〉/daの間に比例関係が成り立つ。この関係はカークウッドKirkwoodの関係とよばれ、広い意味での揺動散逸定理の例になっている。また、比熱Cは共役な外場の温度であるため、表式は少し変わるがやはりエネルギーEのゆらぎで与えられる。

 上でみたように通常の状態では、巨視的体系の平均からのずれは小さいが、臨界点近傍ではゆらぎが異常に大きくなる。この場合は応答も発散する。そのため、二種類の液体の混合状態の臨界点近傍では、密度のゆらぎも大きくなり、その大きさが光の波長と同程度になるとき強く散乱が起き、その結果、系はミルク状にみえる。この現象を臨界タンパク光という。
 磁性体でも強磁性から常磁性へと転移する温度(キュリー点という)の近くで、磁化のゆらぎが異常に大きくなり、キュリー点に近づくと、磁化率は無限大となる。[阿部龍蔵・宮下精二]

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世界大百科事典内のゆらぎの言及

【加法過程】より

…このように増分が過去と独立になるような確率過程を加法過程,または独立増分過程と呼ぶ。連続時間をもつ確率過程X(t)についても同様にして,時刻tから後の時刻th(h>0)までの変移X(th)-X(t)がt以前の値{X(s);st}と独立になるものを加法過程と呼び,応用面では,理想的なゆらぎやノイズなどの数学的記述と考えられている。とくにX(th)-X(t)の分布がtに無関係なとき時間的に一様であるという。…

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