ゴライアスオオツノコガネ(読み)ごらいあすおおつのこがね(その他表記)Goliath beetle

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ゴライアスオオツノコガネ
ごらいあすおおつのこがね
Goliath beetle
[学] Goliathus goliathus

昆虫綱甲虫目コガネムシ科ハナムグリ亜科に属する昆虫。この種および同属の種はいずれも熱帯アフリカに産し、巨大な体をもつ一群として有名である。体長95ミリメートル内外。濃褐色で、前胸背面に5条の白い縦帯をもち、頭、小楯板(しょうじゅんばん)、上ばねの前縁も白く、雄は頭の前方に二またの角を備える。樹上の花の蜜(みつ)や花粉、花弁あるいは樹液を食べ、雌は朽ち木に産卵し、幼虫はそれを食べて育つ。幼虫期は4~6か月、蛹(よう)期が1~2か月、成虫は4~5か月生きるという。同属のゴライアス・レギウスG. regiusは最大で10センチメートルを超え、上ばねの内方が広く白い。ほかに数種が知られている。

[中根猛彦]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ゴライアスオオツノコガネ
Goliathus goliathus; goliath beetle

甲虫目コガネムシ科。体長約 10cmの巨大なコガネムシ。カブトムシのように頭部にふたまたの角があるが,短い。頭部背面は白色部が多く,前胸背面は黒色の地に,外縁のものを含め合計7本の白色の筋が前後に走る。上翅は茶色。同属には数種があるが,上翅の模様が非常に異なるので識別される。原始林ヤシの梢近くを飛び回り,幼虫は朽ち木の中で育つ。赤道アフリカの西側に多く分布する。

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