サリノマイシン

化学辞典 第2版 「サリノマイシン」の解説

サリノマイシン
サリノマイシン
salinomycin

C42H70O11(751.02).Streptomyces albusが生産する動物用薬抗生物質.白色黄色結晶.融点112 ℃.-63°(エタノール).pKa 6.4(DMF).λmax 284 nm(ε 126).水に不溶,有機溶媒に可溶.イオノホア抗生物質で,グラム陽性菌やかびに有効.ニワトリやブタが罹(り)患するコクシジウム原虫の駆除に用いられる.LD50 50 mg/kg(マウス経口).[CAS 53003-10-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のサリノマイシンの言及

【抗生物質】より

…ノボビオシンは細菌のDNAジャイレースDNA gyrase(細菌DNAの二重らせんのよりをもどす酵素)に作用する。モネンシン,サリノマイシンなどは,金属イオンとキレートをつくり,イオノフォア抗生物質と呼ばれる。細胞のエネルギー産生を阻害するアンチマイシン,オリゴマイシンなどは,選択性がなく,したがって毒性も強いが,生化学的には重要な試薬となっている。…

※「サリノマイシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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