シュタイン−ハルデンベルクの改革(読み)シュタイン−ハルデンベルクのかいかく

旺文社世界史事典 三訂版 の解説

シュタイン−ハルデンベルクの改革
シュタイン−ハルデンベルクのかいかく

1807年のティルジット条約以後,シュタインとその後継者ハルデンベルクの指導により,プロイセン近代化のために実施された内政改革の総称
フリードリヒ−ヴィルヘルム3世に国政を委ねられたシュタインの農奴解放(十月勅令),都市自治制,近代的内閣制度の確立,それを受け継いだハルデンベルクのギルド的特権廃止財政改革,また,シャルンホルスト・グナイゼナウの軍制改革(一般兵役義務制採用),フンボルトの教育改革など。「上からの改革」により封建的社会機構を資本主義経済に適応させようとしたものだったが,解放戦争に勝利したのちは,反動勢力の反対が強まり,ユンカー勢力と妥協して近代化は不徹底に終わった。しかし,これらの改革は,ナポレオン支配を脱するだけでなく,やがてドイツの統一を実現するプロイセンの発展の出発点ともいえるものであった。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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