ジアリルスルフィド

化学辞典 第2版 「ジアリルスルフィド」の解説

ジアリルスルフィド
ジアリルスルフィド
diallyl sulfide

C6H10S(114.21).(CH2=CHCH2)2S.硫化アリル,硫化ジアリルともいう.ニンニク油中にその二硫化物とともに存在する.また,ネギタマネギ臭いはこの化合物による.ヨウ化アリル硫化カリウムから得られる.無色液体.融点-83 ℃,沸点139 ℃.0.88765.1.4877.水に不溶,エタノールクロロホルムエーテルに可溶.塩化水銀(Ⅱ),塩化白金(Ⅱ)と錯化合物をつくる.食品用香料として用いられる.[CAS 592-88-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のジアリルスルフィドの言及

【チオエーテル】より

…一般に無色の液体で,特有の臭いをもつ。たとえば,ニンニク,ニラ,タマネギなどの臭気成分にはジアリルスルフィド(CH2=CH-CH2-)2Sが含まれている。脂肪族チオエーテルは,チオラート(RSNaなどチオールの金属塩)とハロゲン化アルキルの反応で合成される。…

※「ジアリルスルフィド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android