スカラー積(読み)スカラーせき(英語表記)scalar product

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スカラー積
スカラーせき
scalar product

(1) ベクトル 2つの二次元または三次元ベクトルを ab とし,その大きさを ab ,その間の角を θ とするとき,スカラー量 ab cos θ を ab とのスカラー積または内積といい,ab または (ab) で表わす。 a=(axayaz) ,b=(bxbybz) とすると,abaxbxaybyazbz である。成分で表わせば,内積は四次元以上のベクトルにも拡張することができる。 (2) 関数 通常は内積と同じ意味に使う。しかし,線形空間 V に対しその双対 V* を考えるとき,
として
を考えるのに,どちらも n 次元空間でも VV* は区別される。通常の内積は VV* とが同一視されて考えられるので,V*V を区別する場合にスカラー積という用語を特に用いることもある。

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世界大百科事典 第2版の解説

スカラーせき【スカラー積 scalar product】

平面のベクトルabを成分で書いて,a=(a1,a2),b=(b1,b2)とする。このとき,(ab)=a1b1a2b2abのスカラー積,または内積という。このスカラー積については,(1)(abc)=(ac)+(bc),(2)(ba)=(ab),(3)スカラーαについて,(αa,b)=α(ab),(4)a≠0ならば(aa)>0が成立する。もっと一般に,実数体R上のベクトル空間Vの元a,bに対して実数(a,b)が定まり,(1)~(4)が成立するとき,これをV上のスカラー積と呼ぶ。

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