ステッパー

デジタル大辞泉 「ステッパー」の意味・読み・例文・類語

ステッパー(stepper)

シリコンウエハー基板上に集積回路パターンを焼き付ける半導体露光装置の一。基板をステップ状に移動し、露光する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「ステッパー」の解説

ステッパー
ステッパー
stepper

縮小投影露光装置ともいう.微細な半導体回路(超LSI)をウェファー上に露光させる装置.光源,原板にあたるレチクル,縮小投影用光学系,ウェファースキャン用ステージと駆動装置からなる.回路線幅の微細化に伴い,光源が水銀ランプからエキシマーレーザーにかわってきた.高圧水銀ランプの波長436 nm(Hg g-line),365 nm(Hg i-line)で,16 MBit(DRAM)まで対応したが,64 MBit で,KrFエキシマーレーザーからの248 nm,1 Gbit でArFエキシマーレーザーからの193 nm に至った.次世代は F2 エキシマーレーザーの157 nm.2005年,ArFレーザー使用-位相シフト技術により線幅90 nm に到達した.線幅40~45 nm は,2006年にArFレーザーのままで対物レンズとウェファーの間に液体を充填して屈折率nを1より大きくすることによる液浸露光技術でクリアされた.今後は,ArFレーザー液浸二重露光法で線幅32 nm が実現されると見込まれている.F2 エキシマーレーザーをとばす動きが強まり,次々世代用に電子線またはX線描画法,プラズマ発光-極端紫外光源(EUV,13.5 nm)などの開発が進められている.ステッパーの製造・開発は高度の技術力を必要とし,わが国のニコンキヤノンオランダのASMLの3社が世界マーケットをほぼ三分している.最終プロダクトの半導体を得る全工程をリソグラフィーという.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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