スバールバル全地球種子庫(読み)すばーるばるぜんちきゅうしゅしこ(英語表記)Svalbard Global Seed Vault

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スバールバル全地球種子庫
すばーるばるぜんちきゅうしゅしこ
Svalbard Global Seed Vault

ノルウェー領スバールバル諸島にある超低温保存法を用いた農作物の遺伝資源の巨大な保管庫。スバールバル国際種子保管庫、スバールバル世界種子貯蔵庫、種子銀行ともよばれている。略称SGSV。通称は植物版ノアの箱舟。ノルウェー政府が2006年に計画を発表し、アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストラリアなどの100か国以上の協力や支援を得て、2008年2月、スピッツベルゲン島に完成した。施設の運営は、国連食糧農業機関(FAO)と国際生物多様性機関が共同で設立した国際機関グローバル作物多様性トラストGlobal Crop Diversity Trust(GCDT)によって行われている。農作物や特定の生態系に生息する植物の種子などの遺伝資源は、伝統品種の保存や品種改良用に、世界中のジーンバンクで保存して守る活動が行われているが、不慮の事故や災害による滅失を防ぐため、同一の遺伝資源を異なる場所で重複させて保存する必要がある。SGSVは世界各地のジーンバンクのバックアップ機能として期待されている保管庫であり、種子の貯蔵に理想的な条件のもとで、遺伝資源450万点を収容する能力を有する。
 北極圏にあるこの保管庫は、約120メートルの永久凍土を掘った地下につくられており、零下18℃~零下20℃ほどの超低温で保存できる。仮に冷却設備が停止した場合でも永久凍土層によって、保管庫を零下4℃程度に保つことが可能である。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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