スペイン,78年憲法(英語表記)Constitución del 1978

山川 世界史小辞典 改訂新版 「スペイン,78年憲法」の解説

スペイン,78年憲法(スペイン,しちじゅうはちねんけんぽう)
Constitución del 1978

国民投票により1978年12月6日に承認され,29日に公布された全11章,169条からなるスペインの現行憲法。制定にあたってはさまざまな政治的諸党派がフランコ体制という過去の超克をめざし,国民的和解を追求した。条項主権在民,立憲君主制にもとづく民主・法治国家スペインを規定する。政教分離をめざし,カトリックの伝統を認めつつも,国民の基本的人権として信教の自由を定めた。またカタルニャバスク地方など,19世紀末から民族自治運動の歴史を持つ地方を歴史的自治州として承認するとともに,各民族言語の使用を保障し,フランコ体制下で拒まれていた地方分権化の道を明確に定めて,続く17自治州成立への布石となった。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android