布石(読み)フセキ

デジタル大辞泉 「布石」の意味・読み・例文・類語

ふ‐せき【布石】

囲碁で、序盤戦での要所要所への石の配置
将来のために配置しておく備え。「新党結成への布石を打つ」
[類語]あらかじめ年来旧来在来前以て先立ってかつてすでに見越し先刻早め根回し手回し早手回し手を回す地固めなら事前先手先手を打つ手当て準備下準備段取り手筈てはず下見予習備え伏線つとにとうにとっく示し合わせる言い合わせる申し合わせる打ち合わせる口裏を合わせる

ぬの‐いし【布石】

道に沿うなどして、長くすえつけた敷石。ぬのしきいし

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精選版 日本国語大辞典 「布石」の意味・読み・例文・類語

ふ‐せき【布石・敷石】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 囲碁の序盤戦。戦いが起こるまでの石の配置。配石。石立石くばり。起手。〔大増補改訂や、此は便利だ(1936)〕
  3. ( ━する ) 将来のために、前もって手くばりをしておくこと。将来に備えての用意
    1. [初出の実例]「彼等の運動は明かに『経済的聯合制度』(le fédéralisme économique)に向って、其の道に敷石しつつあるのだ」(出典:生の創造(1914)〈大杉栄〉五)

ぬの‐いし【布石】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 布石敷として用いる石。
  3. 土台下などに長く敷いた石。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「布石」の意味・わかりやすい解説

布石
ふせき

囲碁用語。1局の碁を序盤,中盤終盤の3段階に分け古くは「石立 (いしだて) ,分れ,固め」といった。布石はその石立にあたり,起手から中盤戦が展開するところまでをいう。手数は一定しないが 40手から 50手ぐらいが普通。布石のほとんどは隅から辺へ発展するが,ときに辺や天元 (中央の星) から始ることもある。現在では政治,経済その他の一般用語にも転用されている。

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