スールー諸島(読み)スールーショトウ

デジタル大辞泉 「スールー諸島」の意味・読み・例文・類語

スールー‐しょとう〔‐シヨタウ〕【スールー諸島】

Sulu Archipelago》フィリピン南西部に浮かぶ諸島。ミンダナオ島南西部とボルネオ島北東部の間に、東北から南西に向かって約320キロメートルにわたって連なる。北にスールー海、南にセレベス海が広がる。主な島はホロ島バシラン島タウイタウイ島など。15世紀から19世紀にかけてイスラム教国スールー王国が存在した。スル諸島

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「スールー諸島」の意味・わかりやすい解説

スールー[諸島]
Sulu Archipelago

フィリピン南部,ミンダナオ島とボルネオ島の間に散らばる島々。バシラン,サマレス,ホロ,タプル,パングタラン,タウィタウィ,シブトゥ,それにカガヤン・スールーを加えた8群島からなる。火山性の比較的大きい島からサンゴ礁まで大小合わせて958島を数えるが,2.6km2以上のものは78島にすぎない。イスラム教徒フィリピン人の本拠地で,スペイン時代にもスルタンをいただく独立王国(スールー王国)を堅持した。スルタン制を廃止してフィリピンの一州となったのは1940年である。73年以降北部のバシラン州(面積1327km2),ホロ島を中心とするスールー州(1600km2),南部のタウィタウィ州(1087km2)の3州に分かれ,人口は3州合計75万6000(1980)。定住農耕を主要生活様式とするタウソグ,ヤカン,海上生活中心のサマル,バジャオなどが主要言語集団をなす。海産資源に恵まれ,中国料理用各種ナマコ,フカひれ,海燕巣,装飾用の貝殻,鼈甲(べつこう),天然真珠,黒サンゴなどが豊富に採れる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android