ズレニャニン(読み)ずれにゃにん(その他表記)Zrenjanin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ズレニャニン」の意味・わかりやすい解説

ズレニャニン
ずれにゃにん
Zrenjanin

セルビア共和国北部、ボイボディナ自治州の都市。ベオグラード北方約60キロメートルのティサ川支流ベゲィ川河畔にある。ハンガリー、セルビア、ルーマニアにかけて広がるバナート地方のセルビアにおける中心都市。人口13万0070(2001推計)。旧称ベリキ・ベチュケレクVeliki Bečkerek(1930年代まで)、ペトロブグラードPetrovgrad(1947年まで)。現名称は対ドイツ解放戦争(第二次世界大戦)の英雄ジャルコ・ズレニャニンŽarko Zrenjanin(1902―42)にちなむ。バナート地方の農産物集産地として発達。ドナウ―ティサ―ドナウの水路完成により港湾都市としてさらに重要度が増した。教育大学、工業高校などがあり、食品工業がとくに盛んで、河川用の造船工場もある。

田村 律]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ズレニャニン」の意味・わかりやすい解説

ズレニャニン
Zrenjanin

セルビア北部,ボイボディナ自治州バナト地方の中心都市。人口8万0162(2003)。以前はベリキ・ベチュケレクVeriki Bečkerek,1934年以降ペトロフグラードPetrovgrad,第2次大戦後,当地の〈人民英雄〉ジャルコ・ズレニャニン(1902-42)にちなんで現在名となった。ベゲイ川に臨む交通の要衝。すでに15世紀には都市としてみとめられるが,16世紀中葉から第1次世界大戦まではオスマン帝国オーストリア支配をうける。農業機械車両・蒸気ボイラー工場,食品コンビナートがある。師範学校のほか,市古文書館,博物館,図書館など文化的施設も多い。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android