ターボシャフトエンジン(読み)たーぼしゃふとえんじん(英語表記)turboshaft engine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ターボシャフトエンジン」の意味・わかりやすい解説

ターボシャフトエンジン
たーぼしゃふとえんじん
turboshaft engine

航空機用タービンエンジン一種ガスエネルギーを100%軸の回転力として取り出すようにしたエンジン。多くの場合、フリータービン形式空気圧縮機を駆動するタービンとは別に、出力を軸に取り出すため独立した専用のタービンを備える形式)を採用し、減速装置を経て出力軸を駆動する。主としてヘリコプターの回転翼駆動用として開発され、現在ではヘリコプター用エンジンの主流となっている。

[落合一夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のターボシャフトエンジンの言及

【航空エンジン】より

…今日では,ピストンエンジンは小馬力用に水平対向型空冷ピストンエンジンが低価格であることから新製されているだけである。なお,ジェットエンジンと同じくガスタービンを利用したエンジンでも,動力を軸出力としてとり出すものは,厳密にはジェットエンジンとはいわず,プロペラ駆動用ガスタービンはターボプロップエンジン,ヘリコプター用ガスタービンはターボシャフトエンジンという。ジェットエンジン【八田 桂三】。…

【ジェットエンジン】より

…定常流動定圧燃焼ガスタービンの一種であるターボファンエンジン,ターボジェットエンジン,ラムジェットエンジンと,間欠流動定容燃焼ガスタービンの一種であるパルスジェットエンジンに分けられる。広義にはガスタービン系航空エンジンを総称してジェットエンジンということもあり,この場合にはガスタービンで発生した動力を軸動力として取り出し,それによってプロペラを駆動して推力を発生するターボプロップエンジン,ヘリコプターの揚力や推力を発生するローター(回転翼)などを駆動するターボシャフトエンジンを含める。これらはすべて定常流動定圧燃焼ガスタービンに属する。…

※「ターボシャフトエンジン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android