回転翼(読み)カイテンヨク(その他表記)rotor

翻訳|rotor

デジタル大辞泉 「回転翼」の意味・読み・例文・類語

かいてん‐よく〔クワイテン‐〕【回転翼】

回転によって揚力または推力を生じる、プロペラ状の翼。ヘリコプターオートジャイロにみられる。⇔固定翼
[類語]つばさ主翼尾翼両翼銀翼

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精選版 日本国語大辞典 「回転翼」の意味・読み・例文・類語

かいてん‐よくクヮイテン‥【回転翼】

  1. 〘 名詞 〙 回転によって揚力または推力を得るプロペラ状の翼。ヘリコプターなどに用いられる。ローター

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「回転翼」の意味・わかりやすい解説

回転翼
かいてんよく
rotor
rotary wing

回転軸に取り付けられ、その周りを回転して揚力(ローター推力)を生じさせる翼。細くて長い2枚から6枚の翼と、それらを結合する金具(ローター・ハブ)、回転軸、翼の角度ピッチ)を変える機構とで構成される。回転翼航空機においては動力によって翼を回転させ、ピッチを変えることによって揚力(推力)を加減したり、翼の回転面を傾けて航空機を上下前後左右の任意の方向へ飛行させることができる。こうした役割をもつ翼を主回転翼といい、主回転翼の回転の反動で航空機の胴体が逆に回されることを防いだり、飛行方向を変えるのに用いられる回転翼を補助回転翼または尾部ローターという。主回転翼は、翼を回転させることで揚力が生じるため、固定翼機のように航空機を走らせて揚力を得る必要がない。したがって地上滑走なしに垂直に離着陸したり、空中で停止したり、横ばいや後退飛行など、固定翼機では得られない飛行特性を与えることができる。回転翼は、その機能、駆動方法、ハブとの結合方式、ローター・ブレードの数、航空機における回転翼の配置や数、作動様式などによって分類され、それぞれに数多くの様式がある。

[落合一夫]

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世界大百科事典(旧版)内の回転翼の言及

【回転翼航空機】より

…機体を空中に浮かすための揚力を得るのに,垂直な軸のまわりを回転する回転翼rotor,rotary wingを利用した航空機。ふつうの,飛行機では,翼は,それが空気中を前進することで上向きの揚力を発生するので,前進運動がない限り飛行ができない。…

【ヘリコプター】より

…回転軸に取り付けられてその軸のまわりを回転する翼を回転翼,またはローターrotorといい,このローターを動力で回転させ,発生した揚力を利用して飛行する航空機をヘリコプターという。helicopterは,らせんを意味するギリシア語のhelixと,翼を意味するギリシア語のpteronとを合成して作られたことばである。…

【翼】より

…航空機のうち飛行機やグライダーの翼は機体と一体となっており,機が前進すると風が当たって揚力を生ずるもので,固定翼と呼ばれる。これに対しヘリコプターなどの翼は軸に取りつけられ,回転させると風が当たり揚力が出るもので,回転翼あるいはローターという。固定翼機は一般にある速度以下では揚力が不足で飛べず離着陸に地上滑走を必要とする。…

※「回転翼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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