チョクトー族(読み)チョクトーぞく(その他表記)Choctaw

翻訳|Choctaw

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チョクトー族」の意味・わかりやすい解説

チョクトー族
チョクトーぞく
Choctaw

アメリカ,ミシシッピ州南東部に住み,ムスコギ語を話す北アメリカインディアンの一民族方言の一致から,かつてチカソー族から分れたものと考えられている。 18世紀の中頃には約2万人が 60~70の集落に分れて暮していた。北アメリカ南東部では最も発達した農業技術をもった民族で,トウモロコシカボチャ,豆を栽培し,余剰農産物を売ったり交換したりした。彼らは頭髪を長く伸ばしており,死者の骨を拾う儀式,頭蓋変形の習慣,真夏の農耕儀礼などが知られている。 1754~63年のフレンチ・アンド・インディアン戦争のあと西へ移動し,1820~1907年の間,セミノール族クリーク族チェロキー族などとオクラホマ州で準自治組織をもった。今日,オクラホマ州に約1万 7500人が住むほか,ミシシッピ州にも指定居留地をもつ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のチョクトー族の言及

【アメリカ・インディアン】より

…寺院の基壇と解釈されるテンプル・マウンドは広く東部一帯に分布し,複雑な階層社会が存在していた。とくにミシシッピ川下流域には,ナチェス族,チョクトー族などが都市国家的な政治統合体をもち,その社会は貴族,平民,奴隷などに階層化し,近隣の諸部族と同盟関係を結成していた。また,東部海岸地方のイロコイ諸族は,5部族(後には6部族)が同盟を結び,代表者を出して合議体を形成していたが,これは各部族に共通する問題や対外問題を処理するための政治組織であった。…

※「チョクトー族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android