ハサミムシ類(読み)ハサミムシるい(その他表記)Dermaptera; earwig

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハサミムシ類」の意味・わかりやすい解説

ハサミムシ類
ハサミムシるい
Dermaptera; earwig

ハサミムシ目に属する昆虫総称。体は細長く扁平で,腹端に尾角の変化した尾鋏をもち,物をはさむことができる。触角は糸状。複眼は小さい。咀嚼型の口器をもつ。前翅は非常に短く片状で,革質化している。後翅はないものもあるが,あるものでは膜質で放射状の翅脈をもち,複雑にたたんで前翅の下に納めている。多くは夜行性で地上にすむが,植物上にすむものもある。雌は卵や幼虫を保護する習性がある。ハサミムシ Anisolabis maritima体長 25mm内外,無翅で,体は黒色で光沢があり,肢は黄褐色である。雄の尾鋏は太く,左右不相称で湾曲するが,雌では左右相称で直線状である。世界共通種で,日本でも平地海浜のごみの下によくみられる。なお本類は広義直翅類に含められることもある。 (→昆虫類 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 Anisolabismaritima

関連語をあわせて調べる

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む