ハルガルテン(英語表記)Hallgarten, George W. F.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「ハルガルテン」の解説

ハルガルテン
Hallgarten, George W. F.

[生]1901.1.3. ミュンヘン
[没]1975.5.22.
アメリカの歴史家。父はドイツ系アメリカ人。ミュンヘン大学卒業後学界に入ったが,1933年ナチスに追われ,37年にアメリカに渡る。第2次世界大戦中アメリカ陸軍情報機関に勤務し,戦後政府機関に就職したが 49年冷戦に反発して下野以後,在野の歴史家として著作活動に入った。主著『1914年以前の帝国主義』 Imperialismus vor 1914 (1951) ,『独裁者』 Why dictators? (54) がある。

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世界大百科事典 第2版「ハルガルテン」の解説

ハルガルテン【George Wolfgang Felix Hallgarten】

1901‐75
アメリカのヨーロッパ近現代史家。ドイツで教育を受けたが,ナチ政権成立直後,パリを経て祖父の代から国籍のあるアメリカに亡命。対独戦線に従事,戦後,国務省などに勤務したが上部と衝突して辞任。以後,在野の歴史家として活躍した。1930年代半ばに完成しながら遅れて出版された《1914年以前の帝国主義》2巻(初版1951,改訂増補版1963)は,ワイマール期在野史学の金字塔であり,その学風はどこよりも日本で高く評価された。

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世界大百科事典内のハルガルテンの言及

【独裁】より

…またF.ノイマンは〈実力による全政治権力の掌握〉という独裁の政治的実態に即して,軍,警察,官僚,司法等の伝統的支配手段を少数者が集中的に掌握する〈単純独裁〉,個人の大衆に対するカリスマ的声望を背景として成立する〈カエサル的独裁〉,マス・メディアや経済統制を通じて市民の私生活にまで入りこむ〈全体主義的独裁〉を区分する。独裁の社会経済的基盤に注目したG.ハルガルテンは,〈一個人の力ずくの支配であって,支配者の称する天命に立脚し,法律と伝統を共に拒否し,社会危機ないし革命によって行動に駆り立てられた広範な大衆に支持されているもの〉と独裁を定義して,古今東西の独裁を比較検討することにより,(1)貨幣経済の最盛期に伝統君主や貴族の支配に対し新興支配層が勃興してくることから生じる〈古典独裁〉(古代ギリシアの僭主政,古代ローマのカエサル,イギリス革命のクロムウェル,フランスのナポレオン,20世紀ラテン・アメリカ諸国の独裁など),(2)大衆の蜂起を背景とし革命家の委員会が強圧的支配をおこなう〈超革命独裁〉(フランス革命のジャコバンとロベスピエール,ロシア革命におけるボリシェビキとレーニンなど),(3)古典独裁へ対抗して伝統的支配層が組織する〈反革命独裁〉(古代ローマのスラ,20世紀スペインのフランコなど),(4)超革命独裁の脅威のもとで伝統にひきずられた中産階級の大衆運動により組織される〈擬似革命独裁〉(イタリア・ファシズム,ドイツ・ナチズムなど)を類型化した。ここでは,社会構造変化にともなう旧来の支配体制の危機が,独裁成立の要件として着目されている。…

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