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バイオトイレ

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

バイオトイレ

便槽に入れたおがくずを温めてスクリューで混ぜると、おがくず内の微生物が、し尿を二酸化炭素と水に分解する。水は蒸発し、わずかに残った無機成分はおがくずに吸着する。汚物をためないので悪臭が出ず、流すための水が要らないので山岳地をはじめ、災害時にも活用されている。道内の山岳地ではトムラウシ山幌尻岳などにも設置されている。

(2011-10-17 朝日新聞 朝刊 1道)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイオトイレ
ばいおといれ
bio toilet

微生物の力を利用して屎尿(しにょう)を処理するトイレ。バイオはバイオテクノロジーの略。コンポスティングトイレcomposting toilet、バイオマストイレbiomass toiletともいう。あらかじめ便槽をおがくずなどで満たし、微生物が活発に活動する55℃程度に温めておく。トイレを使ったら、便槽の中を電動式のスクリューなどによってかき回すことで、屎尿はおがくずと混ざりながら水分が散らされて微生物による分解が進められ、数時間後には水と二酸化炭素に分解される。水はそのまま蒸発させ、二酸化炭素は換気設備によって排気される。便槽のおがくずは、年に数回入れ替える必要があり、取り出したものは有機肥料として再利用できる。
 屎尿を長くためておかないため、悪臭が発生しにくいという利点がある。また、水を使わないので、下水処理施設のない山岳地や自然公園をはじめ、災害時の一時的な仮設トイレにも適している。日本では北海道のトムラウシ山や旭山(あさひやま)動物園をはじめ、登山者や観光客向けに設置する所が増えている。なかでも富士山では、トイレのすべてが環境配慮型になっており、その多くでバイオトイレが導入されている。また、トイレや下水施設が不足している開発途上国では、屎尿の処理が、悪臭問題や水質汚染、感染症などの原因となっており、このような問題を防ぐためにバイオトイレが有力な解決策の一つになっている。ただし、バイオトイレは、便槽の保温や攪拌(かくはん)のため、多くの電力を必要とする。便槽の攪拌を手動でするものもあるが、太陽光発電施設と一緒に導入される事例が増えている。
 なお、日本では下水処理施設のある一般の住宅地では、建築基準法によって水洗以外のトイレの設置は制限されている。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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