トムラウシ山(読み)トムラウシヤマ

デジタル大辞泉 「トムラウシ山」の意味・読み・例文・類語

トムラウシ‐やま【トムラウシ山】

北海道中央部、大雪山系のほぼ中央にある山。標高2141メートル。30万年前の火山活動でできた岩の山。ナキウサギの日本最大の生息地。大雪山国立公園に属する。

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日本歴史地名大系 「トムラウシ山」の解説

トムラウシ山
とむらうしやま

上川郡新得町と上川支庁管内同郡美瑛びえい町との境界にある標高二一四一メートルの山。大雪山系中央部に位置し、周囲の化雲かうん(一九五四・三メートル)五色ごしき(一八六八メートル)沼ノ原ぬまのはら(一五〇五・五メートル)などとともに大雪火山群を形成する。一七〇〇メートル前後の台地状の高地に独立峰のようにそびえ、大雪山系のなかで最も勇壮な姿をみせる。山頂付近は溶岩礫に覆われ、大雪山国立公園のなかで最大のナキウサギの生息地といわれる。化雲岳に至る稜線上には二〇〇〇メートル近い高所にもかかわらず、ヒサゴ沼をはじめ大小無数の湖沼が散在する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トムラウシ山」の意味・わかりやすい解説

トムラウシ山
とむらうしやま

北海道中央部、上川(かみかわ)総合振興局管内の美瑛町(びえいちょう)と十勝(とかち)総合振興局管内の新得町(しんとくちょう)の境界にある山。標高2141メートル。大雪(たいせつ)山から十勝岳に至る火山群のほぼ中央にあり、旭(あさひ)岳の南方12キロメートルに位置する。更新世(洪積世)に噴出の広大な溶結凝灰岩の台地上に安山岩質溶岩が山体を形成し、一見ドーム状の地形を示すが溶岩流である。山頂部には直径400メートルの火口が残っている。大雪山西麓(せいろく)の天人峡温泉からの一泊コースなどの登山コースがある。

岡本次郎


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百科事典マイペディア 「トムラウシ山」の意味・わかりやすい解説

トムラウシ山【トムラウシやま】

北海道中央部,大雪山系にある山。標高2141m。山頂付近にはトムラウシ庭園,日本庭園と呼ばれるお花畑が広がり,多くの高山植物が見られる。ナキウサギの生息地。2009年7月16日,ツアー会社が企画,募集したツアー登山の参加者等9名が死亡する,遭難死亡事故が発生した。低体温症に起因するとみられている。登山口はトムラウシ温泉天人峡など。大雪山国立公園に属し,日本百名山にも選ばれている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トムラウシ山」の意味・わかりやすい解説

トムラウシ山
トムラウシやま

北海道中央部,大雪火山群の南部にある火山。標高 2141m。美瑛,新得両町の境に位置し,大雪山の基底溶岩から成る約 1700mの台地上に形成されたドーム状の火山。安山岩から成り,頂上付近に湿地帯,西麓に高山植物群落で有名な黄金ヶ原がある。火口湖にはエゾサンショウウオが生息する。大雪山国立公園に属する。

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