パリアタ劇(読み)パリアタげき(その他表記)fabula palliata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パリアタ劇」の意味・わかりやすい解説

パリアタ劇
パリアタげき
fabula palliata

ローマ喜劇一種。「ギリシア装束劇」。俳優パリュームを着て登場することから名づけられたもので,ギリシア新喜劇翻案または模倣したもの。リウィウス・アンドロニクスが最初に試みたといわれ,ナエウィウスが発達させ,プラウツステレンチウスにいたって頂点に達したが,ツルピリウスの死 (前 103) によって衰退した。なおクレピダタ劇もパリアタ劇の別名ではないかと考えられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のパリアタ劇の言及

【ローマ演劇】より


[喜劇]
 悲劇と同様に喜劇もギリシア劇の翻案から始まった。メナンドロス,ディフィロス,フィレモンらのギリシア新喜劇の作品をもとにして,〈パリアタ劇fabula palliata〉(palliataは〈ギリシア風のマントを着た〉の意)と呼ばれる喜劇を書いたのがプラウトゥステレンティウスである。プラウトゥスは前254年ころにウンブリアの小都市に生まれ,役者をした後に,劇作に手を染めるようになり,130編もの喜劇を書いたが,今残っているのは20編だけである。…

※「パリアタ劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む