ビーニッヒ(読み)びーにっひ(英語表記)Gerd Karl Binnig

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ビーニッヒ
びーにっひ
Gerd Karl Binnig
(1947― )

ドイツの物理学者。フランクフルト・アム・マインに生まれる。フランクフルト大学で物理学を学び、1978年に博士号を取得した。同年スイスに渡り、IBMチューリヒ研究所に所属、1986年にIBMのフェロー(特別研究員)となった。1990年にはダイムラー・ベンツ(現、ダイムラー)の重役に就任している。
 IBM研究所でローラーのチームに参加し、金属表面の性質、とくにトンネル効果とよばれる量子的メカニズムについて研究した。この研究は、最終的に走査型トンネル顕微鏡の開発につながった。走査型トンネル顕微鏡は、微細な針を試料に近づけて、針先からトンネル電流を流し、その電流を一定にすることにより、電圧の変化を測定し、試料表面の微細な凹凸を読み取るものである。ビーニッヒらは、1981年にこの装置を用いて、カルシウム‐イリジウム‐スズ合金の結晶の表面構造を原子レベルで明らかにした。ビーニッヒは、走査型トンネル顕微鏡を開発した功績によって、ローラーとともに1986年のノーベル物理学賞を受賞、また電子顕微鏡の基礎技術を開発したルスカも同時に受賞した。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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