ピナコロン

化学辞典 第2版 「ピナコロン」の解説

ピナコロン
ピナコロン
pinacolone

t-butyl methyl ketone.C6H12O(100.16).(CH3)3CCOCH3ピナコリンともいう.ピナコールからピナコール-ピナコロン転位によって生成する.無色の油状物質.沸点106 ℃.0.726.1.393.ハッカのような香りをもつ.水に難溶,アルコール類,エーテル可溶.なお,R1 R2 R3CCOR4構造をもつケトンを,一般にピナコロンとよぶこともある.[CAS 75-97-8][別用語参照]ピナコール転位

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピナコロン」の意味・わかりやすい解説

ピナコロン
pinacolone; pinacolin

ピナコールに硫酸作用させると,水素原子転位によって生成する。化学式 (CH3)3C・CO・CH3 。ケトンの一般的性質を示す。ピナコロンは臭素アルカリの作用によってトリメチル酢酸になる。無色の液体。沸点 106℃である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピナコロン」の意味・わかりやすい解説

ピナコロン
ぴなころん

ピナコリン

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のピナコロンの言及

【ピナコリン転位】より

…ピナコールが酸触媒存在下でピナコリンに転位する反応(式(1))。ピナコリンはドイツ語で,英語ではピナコロンpinacoloneといい,この反応もピナコロン転位ということがある。ピナコールはケトンに金属マグネシウムを作用させて得られる1,2‐ジオールで(式(2)),これに希硫酸などの酸を作用させると水が脱離して生ずる第三級カルボニウムイオンにアルキル基が転位して,ピナコリンが生成する。…

※「ピナコロン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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