フィルドゥシー(その他表記)Firdausī

旺文社世界史事典 三訂版 「フィルドゥシー」の解説

フィルドゥシー
Firdausī

940ごろ〜1025ごろ
ペルシアの叙事詩
本名アブル=カーシムマンスール。古代ペルシアの栄光を蘇らせるために,30年を費やして6万句にもおよぶ大叙事詩『シャー−ナーメ(王の書)』を完成し,ガズナ朝スルタンであるマフムードに献じたが報いられなかった。しかし,ペルシア語の体系化と普及に貢献し,近代以後はイランナショナリズム高揚とともに,イラン民族の叙事詩としての評価が高まっている。『シャー−ナーメ』はイランの建国からササン朝滅亡までの歴史を韻文化し,集大成したもの。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

関連語 シャーナーメ

山川 世界史小辞典 改訂新版 「フィルドゥシー」の解説

フィルドゥシー
Firdawsī

934~1025

イランの大民族詩人。イラン東北部トゥースの出身。民族の神話伝説,歴史にもとづき,約35年を費やして1010年頃,6万句に及ぶマスナウィー形の大叙事詩『シャー・ナーメ』を完成した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android