20世紀西洋人名事典 「フランツブレンターノ」の解説
フランツ ブレンターノ
Franz Brentano
1838.1.16 - 1917.3.17
ドイツの哲学者,心理学者。
元・ウィーン大学教授。
アシャフェンブルク(ドイツ)生まれ。
ドイツ・オーストリア学派の指導者。ミュンヘン大学、チュービンゲン大学などで学び、ビュルツブルク大学助教授、1874年ウィーン大学哲学教授を歴任。経験主義と実在論の立場から、ドイツ観念論の思弁的性格を厳しく批判したほか、心的作用を表象、判断、情動の三つに分類し、表象を最も基礎的な作用とした。門下から心理学者シュトゥンプ、現象学のフッサールらを輩出。叔父は作家のC.ブレンターノ、弟は経済学者のL.ブレンターノ。「経験的立場からの心理学」全3巻(第1巻、1874年)はフッサール現象学などの関連で特に重要。他の著書に「倫理的認識の起源」(1889年)などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報