プレイステーション(読み)ぷれいすてーしょん(英語表記)PlayStation

デジタル大辞泉 「プレイステーション」の意味・読み・例文・類語

プレイステーション(PlayStation)

コンピュータゲーム機のシリーズ名。平成6年(1994)よりソニー・コンピュータエンタテインメント社が開発・販売。PS。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレイステーション」の意味・わかりやすい解説

プレイステーション
ぷれいすてーしょん
PlayStation

家庭用テレビゲーム機の商品名。略してプレステともいう。1994年(平成6)ソニー・コンピュータエンタテインメントから、任天堂の「スーパーファミコンスーファミ)」に対する次世代機種として発売された。32ビットのRISC(リスク)型CPU(中央処理装置)と複数の機能別プロセッサー群による高度な分散・並列処理によって三次元コンピュータ・グラフィクス(ポリゴン)で表現される画像表現を実現。これ以後、テレビゲームはポリゴンの時代に突入する。また、ゲームソフトの供給媒体にCD-ROM(ロム)を使用することで、高画質ムービーや、高音質音声の再現が可能になった。CD-ROMは半導体カートリッジに比べ単価が安いこと、生産リードタイムが短いことから、ゲームソフトの価格を引き下げ、流通面でも革新をもたらすことになった。94年の「リッジレーサー」、95年の「鉄拳(てっけん)」、96年の「バイオハザード」などのベストセラーソフトを得て、家庭用テレビゲーム機でのシェア第1位を獲得。2004年には据え置き型ゲーム機で史上初めて全世界での累計生産出荷台数が1億台を超えた。

 上位機種の「プレイステーション 2」は、家庭用ゲーム機としては初めて下位互換性(プレイステーション用ソフトもプレイ可能)をもち、2000年に発売された。当時の最先端パソコンの水準を大幅に上回る演算処理能力をもつCPUと、リアルタイムに画像を生成する描画プロセッサーを搭載。ソフトの供給媒体にはDVD-ROM/CD-ROMを採用した。同時に、高性能半導体の活用でDVDプレイヤーとしての使用が可能になった。02年からはネットワーク対応周辺機器も発売され、オンライン対応ゲームも多数発売された。発売からテレビゲーム機市場でトップのシェアを維持し、04年9月現在で全世界生産出荷台数は7400万台に達した。06年11月には次世代DVD規格の「ブルーレイディスクBD)」再生機とハードディスクドライブ(HDD)を搭載した「プレイステーション 3」を発売。インターネット対応型ゲーム機として人気となったが、部品の生産トラブルにより初回出荷が8万台ほどにとどまったため、購入客が発売前夜から家電量販店に行列したり、転売による利ざや目当ての購入者が出るなど混乱もみられた。

[鈴木銀一郎]

『山下敦史著『プレイステーション 大ヒットの真実』(1998・日本能率協会マネジメントセンター)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プレイステーション」の意味・わかりやすい解説

プレイステーション
PlayStation

ソニー・コンピュータエンタテインメントが 1994年 12月に発売した家庭用据え置き型ゲーム機の商品名。「プレステ」と呼ばれることが多いが,正規の略称は「PS」。従来の 2Dグラフィックスから新たに 3Dグラフィックスをいかした画像表示機能や,ソフトウェアの供給媒体として従来の ROM (ロム ) カートリッジから新たにCD-ROMを採用したことが特徴で,爆発的な人気を博した。後継機として,2000年3月にはプレイステーション2 (PS2) ,2006年 11月にはゲーム機をこえた新しいエンタテインメント・コンピュータと位置づけられたプレイステーション3 (PS3) が誕生。その間,2004年 11月には,携帯ゲーム機としては初めてソフトウェアの供給媒体に光ディスクを採用し高度なグラフィック機能を備えたプレイステーション・ポータブル (PSP) が発売された。

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IT用語がわかる辞典 「プレイステーション」の解説

プレイステーション

ソニー・コンピュータエンタテインメントの家庭用据え置き型ゲーム機。平成6年(1994)発売。RISC(リスク)型32ビットCPUと3次元コンピューターグラフィックスの優れた処理能力を持つLSIを搭載し、ゲームソフトをCD-ROMで供給。同12年(2000)に後継機種のプレイステーション2が登場した。◇欧文表記は「PlayStation」。略して「プレステ」ともいう。また、「PS」ともいう。

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知恵蔵 「プレイステーション」の解説

プレイステーション

ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の家庭用ゲーム機。1994年12月発売。当時はまだ珍しかった3Dグラフィクスを生かした画像表示機能と、ソフトウエアの供給メディアとしてCD‐ROMを採用したことが特徴。当時、家庭用ゲーム機の分野は任天堂がトップシェアであったが、発売から3年で同社を抜き去り、市場で支配的な地位を確立した。現在は後継機である「プレイステーション2」が主力商品。

(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「プレイステーション」の解説

プレイステーション

PlayStation 2」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のプレイステーションの言及

【家庭用ゲーム機】より

… ファミリーコンピューターの内部バスは8ビットであるが,その後,より高度の画像出力能力が要求されるにともない,16ビット,32ビット,64ビットと増大してきた。1998年現在の家庭用ゲーム機の主流は,94年11月にセガが発売した32ビット構成のセガサターン(同886万台),同年12月にSONYが発売した32ビット構成のプレイステーション(同3282万台),96年6月に任天堂が発売した64ビット構成のニンテンドウ64(同4452万台)である。ハードウェアの高度化はプロセッサーの能力の向上ももたらした。…

※「プレイステーション」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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