ベタニア(英語表記)Bethany

翻訳|Bethany

デジタル大辞泉 「ベタニア」の意味・読み・例文・類語

ベタニア(Bethany)

パレスチナ地方の古都エルサレム近郊の地名。旧市街の南東約3キロメートル、オリーブ山の南東麓にあたるとされる。新約聖書によると、イエスが病死したラザロを生き返らせた場所として知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「ベタニア」の意味・わかりやすい解説

ベタニア
Bethany

イスラエル,オリーブ山の東斜面,エルサレム-イェリコ街道沿いにある村。かつてイエスと親しかったマルタマリアの両姉妹と,その兄弟ラザロの故郷。死んで墓に葬られていたラザロをイエスが生きかえらせた場所(《ヨハネによる福音書》11,ラザロの復活),さらに復活したイエスの昇天の場所(《ルカによる福音書》24:51)として,すでに4世紀初めにはキリスト教徒の巡礼地となっていた。当時の名前ラザリウムLazariumは,現在の村のアラビア語名アザリエal-Azariehにも残っている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベタニア」の意味・わかりやすい解説

ベタニア
Bēthania

ヘブライ語ではベイトハニヤ,アラビア語ではアイザリーヤ。エルサレム近郊のオリーブ山東麓にある小村。新約聖書によれば,この村にはラザンとその姉妹マルタとマリアの家,癩者シモンの家などがあり,イエスがそれらを訪れたとされている。少くとも3世紀には聖堂が建設されているが,その多くは廃虚となっている。 1967年まではヨルダン領であったが,六日戦争以後イスラエルの占領下にある。人口 6126 (1991) 。

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世界大百科事典(旧版)内のベタニアの言及

【ラザロ】より

…マリアとマルタの兄弟。エルサレム郊外のベタニアに住む。《ヨハネによる福音書》第11章によれば,病のため死去したが,その4日後,布教先から帰ったキリストが,墓の前で祈り呼びかけると,奇跡的に蘇生した(ラザロの復活)。…

※「ベタニア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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