ベルール(その他表記)Béroul

デジタル大辞泉 「ベルール」の意味・読み・例文・類語

ベルール(Belur)

インド南部、カルナータカ州の町。12世紀前半から14世紀前半にかけて同州南部を支配した、ホイサラ朝の都が一時置かれた。12世紀前半、ホイサラ朝の創始者ビッティガ(ビシュヌバルダーナ)王が戦勝記念に建てたチェナケーシャバ寺院は、星形基壇をもつホイサラ様式のヒンズー教寺院の傑作として知られる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベルール」の意味・わかりやすい解説

ベルール
Béroul

12世紀フランスの物語作者。生涯については不明。 1170~90年にケルト起源の「トリスタンとイズー伝説もとに,ノルマンディー方言で約 4500行の『トリスタンTristanを著わした。これは流布本系統の代表作で,同時代トマ作品に比べて,粗野で荒削りな魅力がある。

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世界大百科事典(旧版)内のベルールの言及

【トリスタンとイゾルデ】より

…モロアの森に追放されたあと,二人は離別を強いられるが愛は変わらず,やがて重傷を負ったトリスタンがイゾルデの到着を待ちきれず死ぬと,イゾルデもあとを追うようにして死ぬ。 制度の弾圧によっても抑止できぬ性愛,それも死によって完結する運命的情熱の物語は,例えば《デイアメイドとグレイン》のようにケルト人の伝承に起源をもつが,1170年ころ,同じく失われた原本から出発した2人の作者,ドイツのアイルハルト・フォン・オーベルゲEilhart von Oberge,フランスのベルールBéroulによって書かれた。媚薬に決定的な役割を与え,主人公が情熱を満たすためには詐術や暴力も辞さぬなど,荒削りな原型をよく伝えていると思われるこの二つの物語と,ベルン写本《トリスタン佯狂》(12世紀末?),《散文トリスタン》(1215‐30?)を〈流布本(俗本)系統〉と呼ぶ。…

※「ベルール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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