ホウ酸中毒(読み)ホウさんちゅうどく(英語表記)boric acid poisoning

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホウ酸中毒」の意味・わかりやすい解説

ホウ酸中毒
ホウさんちゅうどく
boric acid poisoning

ホウ酸は非常に弱い殺菌剤であるが,まれに中毒を起すことがあり,乳児で2~3g,成人で 15gを経口的に摂取すると死亡する。急性中毒では吐き気嘔吐胃痛下痢などの症状が現れ,大量では重い虚脱感,粘膜出血をきたし,ついには昏睡に陥って死亡する。慢性中毒では下痢,やせ,貧血,食欲不振,脱毛,悪液質に陥り,昏睡や錯乱をきたす。急性中毒に対しては,ただちに胃洗浄下剤投与生理食塩水の点滴静注などを行う。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android