ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボティチェリ」の意味・わかりやすい解説
ボティチェリ
Botticelli, Sandro
[没]1510.5.17. フィレンツェ
イタリアの画家。本名 Alessandro di Mariano Filipepi。ルネサンス期を代表する画家の一人で,フラ・フィリッポ・リッピに師事したといわれる。早くからメディチ家を中心とする人文主義者たちに迎えられ,1470年代にはメディチ家の人々や自身も画中に配した『東方三博士の礼拝』(1476頃,ウフィツィ美術館)や新プラトン派(→新プラトン主義)の影響のみられる『春』(1478頃,同)などを描いた。1481~82年にはバチカン宮殿のシスティナ礼拝堂の装飾のためにローマに滞在。その後は写実にとらわれない独自の画風を展開し,『ビーナスの誕生』(1485頃,同)や『聖告』(1489,同)などを描いたが,晩年はドミニコ会会士ジロラモ・サボナローラの信奉者となった。(→ルネサンス美術)
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