デジタル大辞泉 「ビーナスの誕生」の意味・読み・例文・類語 ビーナスのたんじょう〔‐のタンジヤウ〕【ビーナスの誕生】 《原題、〈イタリア〉Nascita di Venere》ボッティチェリの絵画。カンバスにテンペラ。縦172センチ、横279センチ。海の泡から誕生した女神ビーナスが帆立貝の上に立ち、左に西風の神ゼピュロス、右に季節の女神ホーラが描かれる。フィレンツェ、ウフィツィ美術館蔵。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビーナスの誕生」の意味・わかりやすい解説 ビーナスの誕生ビーナスのたんじょうNascita di Venere サンドロ・ボティチェリの代表作。ロレンツォ・デ・メディチの依頼によって描かれた。主題や制作年について多くの異説があるが,古代ギリシアの画家アペレスの失われた名画をうたったアンジェロ・ポリツィアーノの詩『ラ・ジオストラ』に鼓吹され,フィレンツェの人々に惜しまれながら若くして死んだ美女シモネッタ・ベスプッチを追慕しながら 1485~86年頃描いたとされる。海の泡から生まれた女神が風の神によって陸地へ吹き送られる情景を描いたもので,写実にとらわれることなく,絶妙な曲線と繊細な感覚とを駆使して独特の詩的世界を築き上げている。ボティチェリの古代非キリスト教世界への憧れと線的構成による装飾性への傾向とが余すところなくうたい上げられている。1815年ウフィツィ美術館に収蔵された。(→ルネサンス美術) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by