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マックレーカーズ muckrakers

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マックレーカーズ
muckrakers

20世紀初めのアメリカで文筆によって社会改革に取組もうとしたジャーナリストや作家たちの総称。マックレーカーズとは「醜聞暴露者たち」の意。醜聞暴露の始りは,1903年1月『マックルールズ・マガジン』 McClure's Magazineに掲載された L.ステファンズ,R.ベーカー,I.ターベルらの論文で,彼らは各地の市政,労働問題,トラスト問題を鋭く批判した。 06年大統領 T.ルーズベルトが J.バニヤンの『天路歴程』から言葉を借りて,彼らを社会の汚物を「かき集める」 muckrakeことばかりにふけっていると非難したことからマックレーカーズと呼ばれるようになった。 E.マーカムの『奴隷状態下の少年』 Children in Bondage (1906) は,少年の労働状況を告発し,U.シンクレアは小説『ジャングルThe Jungle (06) でシカゴ労働者の悲惨な生活と食肉工場の非衛生を描くなど,多くの「マックレーカーズ」によって社会改革の必要が叫ばれたが,10~12年頃運動は衰退した。

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世界大百科事典 第2版の解説

マックレーカーズ【muckrakers】

20世紀初め,第1次大戦以前に社会不正の暴露を行ったアメリカのジャーナリストたちを指す。1906年,時の大統領セオドア・ローズベルトが,政財界の腐敗を暴き立てる連中を揶揄(やゆ)して,ジョン・バニヤンの寓意物語《天路歴程》に登場する人物で,肥やしばかりを搔き続けて天上の神の恩寵に気づかぬ〈肥やし熊手を持った男man with a muckrake〉にたとえたところから,この言葉が定着した。彼らは《マクルーアーズ・マガジン》をはじめとする大衆雑誌に発表することが多かった。

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世界大百科事典内のマックレーカーズの言及

【ジャーナリズム】より

…日々に生起する社会的な事件や問題についてその様相と本質を速くまた深く公衆に伝える作業。また,その作業をおこなう表現媒体をさしていう。歴史的には新聞や雑誌による報道・論評をつうじて果たされることが多かったので,転じて新聞・雑誌など定期刊行物を全体としてさす語として用いられることもある。ラテン語の,日々の刊行物をさす〈ディウルナdiurna〉に由来する。
[ジャーナリズムの成立と発展]
 表現思想活動としてのジャーナリズムは,印刷物,定期刊行物をつうじて政治・文化批判が展開されるなかで,その意義をあきらかにしてきた。…

※「マックレーカーズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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