18世紀、デカン地方を中心とし、北インドにまで進出してインド最大の勢力となったマラータ諸勢力の連合体。1707年シャーフーShahu Bhonsele(1682―1749)が即位して再建されたマラータ王国は、18世紀なかばには内部から大きく変質した。王国の実権は宰相(ペーシュワー)の手に移り、シバージーによる建国以来の名門の実力が相対的に弱まって、シンデー家、ホールカル家、ガエクワール家など新興諸侯の勢力が強大になっていった。そのため、マラータ勢力は、デカン高原を中心としてプーナ(現、プネー)に宰相府を置く宰相政府と、インド各地に割拠したマラータ諸侯との連合という形をとるようになった。これをマラータ同盟、マラータ連合などと称する。
[小谷汪之]
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
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