マリニー(英語表記)Enguerrand de Marigny

改訂新版 世界大百科事典 「マリニー」の意味・わかりやすい解説

マリニー
Enguerrand de Marigny
生没年:1260ころ-1315

フランスの法曹家。ノルマンディーに生まれ,ナバラ王室で重用されたのち,フランス王フィリップ4世下のレジスト集団に加わる。対教皇紛争や王領地拡大,フランドル問題等の処理に重要な役割を果たし,大法官,財務長官の役職を占め,レジスト中,最も大きな権勢を振るった。フィリップ4世の晩年から政敵が多く,王の死後公金を横領し不正費消したと告発を受け,裁判ののち有罪を宣告され,処刑された。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マリニー」の意味・わかりやすい解説

マリニー
Marigny, Enguerrand de

[生]1260頃.リヨンラフォレ
[没]1315.4.11/30. モンフォーコン
フランスの政治家,財政家。フランス王フィリップ4世に仕えて重用され,貨幣改鋳その他王家財政の充実に敏腕をふるった。 1313~14年頃宰相として権勢の絶頂をきわめたが,誅求の当事者として恨みの的となり,宮廷貴族のなかに敵対者が多かった。王の死後,収賄,魔法その他およそ 30の罪名で王弟シャルル・ド・バロア以下の政敵に訴追され,絞首刑に処せられた。

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